定年後の夫婦に潜む「在宅ストレス不倫」の罠

2025年09月29日 14:31

「毎日一緒」が夫婦仲を壊す? 定年後の在宅ストレス

「定年したら夫婦でゆっくり過ごそう」—多くの夫婦が思い描く理想の老後ですが、現実は異なります。夫の定年によって、長年明確に分かれていたテリトリーと時間軸が崩壊するからです。

夫は、突然時間ができ、家庭が唯一の居場所になります。妻に構ってほしい、自分の存在意義を認めてほしいという気持ちが強くなります。一方、妻は、長年の自分のリズム(パート、趣味、家事のペース)を乱され、家にずっといる夫の世話で自分の時間が削られ、内なるストレスが溜まっていくのです。

この「在宅ストレス」が、お互いの心が外の世界に逃げ道を探す大きな原因となり、新しい形の不倫トラブルを生み出します。

【事例1】夫の「外での暇つぶし」が招く不倫

定年退職後の夫は、居場所と役割を求めて外へ出かけます。そこで出会うのが、同じような境遇の人々や、自分を現役時代のように慕ってくれる異性です。

例えば、地域のサークルやボランティアでは、妻には話せない共通の趣味や目標を持つ異性との親密な共同作業が、急速に関係を深めます。また、通い始めたジムや健康教室では、運動という非日常的な体験を共有し、互いの健康を気遣う関係から親密化することもあります。夫が妻への不満を外部でこぼし、外の女性が「奥さんが悪い」と優しく同調することで、夫はそこで承認欲求を満たしてしまい、不倫へと発展するのです。

誓約書に盛り込むべき対策

定年後の夫との誓約書には、異性との交流を全て禁止するのではなく、交流の透明性を定めることが現実的です。例えば、参加するサークルや団体のメンバー構成(特に異性の人数)を共有する義務や、活動時間外に特定の異性と個人的に連絡や面会をしないことを約束させるなど、細かすぎると思えるくらいのルールが、関係の再発防止に役立ちます。

【事例2】妻の「逃げ場」が招く不倫

夫が家にいることで自由を奪われた妻は、自分の時間と解放感を求めて積極的に外に出ます。長年の主婦業から解放され、改めて一人の女性として見られる場所が、新しい不倫の舞台になりやすいのです。

例えば、趣味や習い事の教室では、若い先生や同じ悩みを抱える男性生徒との共感やときめきによって、家庭で見失っていた女性としての自己肯定感を取り戻します。また、パートや再就職先で仕事の充実感を得たり、職場で頼りにされたりすることが、夫との関係から逃避する精神的な逃げ場となることもあります。妻の不倫の根底には、夫という監視役から解放されたいという切実な願いと、一人の女性として扱われたいという欠乏感がある場合が多く、外での優しい言葉や気遣いに簡単に心を許してしまうのです。

誓約書に盛り込むべき対策

妻の不倫再発防止には、心の欠乏を埋めるためのルールが必要です。まず、夫が家事や生活費の一部を負担する具体的なルールを定め、妻の精神的負担を軽減します。さらに、週に決まった時間、夫婦共通の趣味や散歩など、ポジティブな目的で一緒に過ごす時間を義務化します。最も大切なのは、相手への不満や寂しさを、月に一度の夫婦会議で建設的に伝えることをお互いに義務とする不満の吐き出しルールです。

「在宅ストレス不倫」の清算を老後設計のチャンスに

定年後の不倫は、単に信頼を裏切っただけでなく、夫婦の老後生活の設計そのものが間違っていたことを示しています。

不倫が発覚した今こそ、「お互いのプライバシーの尊重」と「共同生活の義務」のバランスを誓約書で明確に定める最後のチャンスです。ネガティブな罰則だけでなく、お互いが「一人の人間」として、老後を豊かに暮らすためのポジティブなルールを盛り込んだ誓約書を作成し、二度目の人生をより良い形でスタートさせる準備をしましょう。

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